南野拓実はどうなる? 勝負の決断! W杯目前の移籍は成功か失敗か。日本代表で過去に移籍して選手たちは?

2022-6-29

FIFAワールドカップ カタール2022を約5ヵ月後に控えたこのタイミングでの移籍は、勝負の決断と言える。新天地で活躍しW杯メンバーに食い込むチャンスではあるが、新たなリーグやチームへの順応に苦戦すれば落選する可能性もある。

落選してしまった例を挙げるとすれば、ロシアW杯を5ヵ月後に控えた2018年1月にガンバ大阪からリーズへ移籍した井手口陽介だろう。

2017年に日本代表デビューを飾った井手口は、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督の下で瞬く間に定位置を確保。同年8月31日に行われたアジア最終予選のオーストラリア代表戦では82分にゴールを決め、日本の6大会連続6回目のW杯出場に貢献した。W杯に臨む日本代表メンバー入りも有力視されたいたが、2018年1月にリーズ移籍後にレンタル移籍したスペインのレオネスで出場機会を得られず。欧州移籍後は日本代表から遠ざかり、本大会出場を逃してしまった。

同時期に原口元気も移籍をしているが、この決断は正解だった。

当時ヘルタ・ベルリンに所属していた原口は、17/18シーズン第8節のシャルケ戦での一発退場を境に出場危機が減少。ベンチにも入れない日々が続き、本大会目前で窮地に立たされてしまった。そこで日本代表MFは2018年1月に2.ブンデスリーガ(2部リーグ)のフォルトゥナ・デュッセルドルフへのレンタル移籍を決断。リーグレベルは下がったが、同クラブで主力として活躍したことで本大会に臨む日本代表メンバーに選出された。

世界トップレベルの選手が名を連ねるリバプールに比べれば、ASモナコの方がチャンスは多いだろう。だが、南野にとってリーグ1は初挑戦。さらに、同クラブではポルトガル代表FWジェルソン・マルティンスやオランダ代表FWミロン・ボアドゥらがライバルとなる。

日本代表の10番である南野が本大会メンバーから外れることは考えにくい。だが、リーグへの順応に苦戦やライバル選手との競争に勝てず、出場できない状況が続けば落選する可能性もある。本大会を目前に控えたこの決断は成功か失敗か。果たして。

“第2のヴラホビッチ”を探せ またセルビアから出てきた196cmの若き巨人ストライカー

2022-6-29

今年のワールドカップ・カタール大会にも出場するセルビア代表は、前線が1つのストロングポイントだ。最大の注目はユヴェントスのFWドゥシャン・ヴラホビッチで、現セリエAでもトップクラスのストライカーとして評価を高めている。まだ22歳と若いことに加え、190cmとサイズもある。カタールの地で大暴れするかもしれない危険なストライカーだ。

さらにレアル・マドリードFWルカ・ヨビッチ、フラムでゴールを量産したFWアレクサンダル・ミトロビッチも実力者で、セルビア代表を指揮するドラガン・ストイコビッチには複数の選択肢がある。

だが、これで終わりではない。今セルビア国内では、すでに第2のヴラホビッチと注目を集める若手ストライカーが育っているのだ。

その選手とは、国内のパルチザン・ベオグラードに所属する18歳FWマルコ・ミロヴァノビッチだ。すでにトップチームで28試合をこなすミロヴァノビッチも、196cmと驚異のサイズを誇る。現代では背が高くて運動能力の高いストライカーがトレンドの1つになっているが、セルビアからはそのトレンドに合ったFWが続々と出てきている。

スペイン『Estadio Deportivo』は、新シーズンよりリーガ・エスパニョーラに昇格してくるアルメリアが早くもミロヴァノビッチに目をつけていると取り上げている。アルメリアではパルチザンから加えたナイジェリア代表FWサディク・ウマルが大ブレイクしており、それに続くターゲットということか。

さすがにミロヴァノビッチが今年のワールドカップに参戦してくる可能性は低いだろうが、将来的にはヴラホビッチとのツインタワー完成なんてこともあり得る。代表チームの中にはセンターフォワード探しに苦労するところも少なくないが、セルビアはその問題を抱えていないチームの1つと言えそうだ。

日本代表DF冨安健洋が思う「サッカー選手として一番大事な要素」とは? トップで戦い続けられる理由「世界一じゃない」

2022-06-28

今自分が学んでいる現代サッカーのスタンダードを子どもたちに伝えたい。そんな日本代表DF冨安健洋(アーセナル)の想いで実現したアビスパ福岡アカデミーへの特別指導が6月22日から3日間、福岡は雁の巣球技場で行われた。テーマは「将来世界で活躍する為に大事なこと」。そして特別指導最終日、冨安は後輩たちに強烈なメッセージを残した。

「1日も早くプロになって、1日も早く海外に行くことを願っている。自分はここにいてはいけない選手だということをアピールしてほしい」

それは冨安自身が歩んできた道でもある。高校2年時にトップチームの2種登録選手となり、翌2016年7月にはJリーグデビュー。2017年シーズン終了後にベルギー1部シント=トロイデンに移籍。その後の活躍は敢えて紹介するまでもないだろう。そして、後輩に伝えたメッセージの真意を次のように話す。

「サッカーをやっている以上、僕も含めて価値を証明しないといけない。それはアビスパにいた時もそうだったし、シント=トロイデンでも、ボローニャでも、もちろんアーセナルでも変わらない。チームで一番でないと上に行けないというのは3回移籍させてもらって改めて思うこと。価値を証明しないといけないということを違った言葉で伝えさせてもらった」

そのために目の前の相手に勝ち続けることにこだわって来た。

「1日、1日を大事に、今を大切に、目の前の相手に負けない、目の前の試合に勝つということを続けていた結果がプロサッカー選手になれて、今はアーセナルでプレーできていることにつながっている。今を大事にできなければ先を見ても仕方がないということを伝えさせてもらった。そのスタンスは昔から変わっていない」

ライバルに負けない努力をしなければいけないと思いながら日々を過ごした。オフの日には「あいつはきっと走っているはず」とトレーニングを欠かさなかった。海外に出ないといけないと思ったのは、U-18日本代表としてイングランド遠征をした際に、同イングランド代表に1-5で敗れ、このままでは勝てないと思ったからだった。そして思い起こされるのは2017年のJ1昇格プレーオフ決勝戦。このシーズンでは各クラブに所属する外国人FWのほとんどを抑え込んでいたが、決勝戦に臨むにあたり「まだやられた選手が1人いる」と口にした。そして迎えた決勝戦。冨安は当時名古屋グランパスのシモビッチを完璧までに抑えて海外へと旅立っていった。

そして、もう1つ伝えたかったことが常に謙虚であれということだった。

「謙虚さというのを忘れずに成長してほしい。それは僕も含めて変わってはいけないサッカー選手として一番大事な要素と言っても過言じゃないぐらい大事なもの。それは彼らにも期待することだし、僕自身にも言い聞かせる必要があるものだと思っている」

それは「冨安健洋を目指すのではなく、冨安健洋を超える選手になってほしい」という言葉にも表れている。

「シンプルに僕が世界一じゃない。今はアーセナルでプレーさせてもらっているが、まだまだだなと感じながらプレーしている日々だし、まだまだ上はいる。そういう意味で僕を目指してもらうと困るし、やはりサッカーをやっている以上トップを目指して欲しい。そういう意味で僕を超える選手になってくださいと伝えた」

そして今回の特別指導を次のように締めくくった。

「大事なのは、この3日だけじゃなく、この先、どこまで継続できるかということ。それを彼らには求めたい。そして、いつか日本代表などで一緒にプレーできる日が来ることを楽しみにしている」

今回の指導を通して「アウトプットすることで自分への言い聞かせにもなった。復習ができた」と話した冨安。サッカーを始めたころからの変わらぬ姿勢を貫いて、そしてこの3日間で指導した後輩たちと一緒に高いレベルで戦うことを願って、さらなる高みを目指す。