“走行距離120km、スプリント数249回”を記録する走るサガン鳥栖 FC東京を5発快勝で粉砕したダークホースの強みとは

2022-06-28

2022年シーズンのJリーグは第18節までが終了した。すでに後半戦がスタートしており、首位は37ポイントの横浜F・マリノスだ。今季のトップ3はF・マリノス、鹿島アントラーズ、川崎フロンターレと例年通りだが、面白いのはそれより下の順位だ。4位に昨季11位だったサンフレッチェ広島が、5位に昨季15位だった柏レイソルが、6位に昨季7位だったサガン鳥栖がいる。

今季の鳥栖は走力を強みとしているチームだ。小屋松知哉、樋口雄太ら主力をオフシーズンに放出することになったが、既存戦力をうまく[3-4-3]に落とし込んでいる。
5-0と快勝となった26日のFC東京戦でも鳥栖の走力は目立った。守備時は相手のビルドアップにハイプレスを仕掛け、奪えばショートカウンターからゴールを目指す。3点目となった本田風智のゴールがまさに“形”であり、FC東京は得意のつなぎをさせてもらえない。
『Jリーグ公式』ではFC東京戦の走行距離とスプリント数のデータを出している。鳥栖の走行距離、スプリント数は120km、249回に対し、FC東京は108km、165回と差は大きい。第18節は計9ゲーム行われることになったが、走行距離、スプリント数共に鳥栖が全体で1位の成績を残していた。
鳥栖の強みは走力と前述したが、川井健太監督が整備した“形”があってこそのものだ。ただ闇雲に走ればいいというわけではなく、守備時のハイプレスにしても狙いを持って行われている。とくに明確となっているのが守備時のプレッシングであり、FC東京の強みを消すことに成功した。しかし守備時のアグレッシブさがピンチを生むこともあり、安定感が欲しい。

リーグトップとなる圧倒的な走行距離を誇る鳥栖。しかし気になるのはこれからの暑くなる季節であり、すでに30℃越えを記録している地域もある。しかも7月6日に川崎戦、10日に柏戦、16日にF・マリノス戦と上位勢との試合が続くことになり、ここで連勝できれば上位に食い込むこともできるが、選手のコンディションが心配だ。走るサッカーに夏の猛暑は天敵であり、どう凌ぐのか注目したい。

“東京五輪世代の期待されたストライカー”がコンバートで開花 左WBという新境地を見つけた岩崎悠人の輝き

2022-06-28

自身の強みを生かせるポジションを見つけた

今季のJ2リーグで首位を走る横浜FC。先日のアルビレックス新潟戦では上位の直接対決と負けられない一戦となり、小川航基のゴール含む2得点で勝利を飾った。今季の小川の活躍は素晴らしい。プロ入り後は苦戦するも、今季は23試合で14ゴールとキャリアハイの数字を残している。
小川と同じく東京五輪世代として期待されたストライカーである岩崎悠人も今季飛躍を遂げている。京都サンガF.C.でプロとなり、昨季鳥栖にやってきた岩崎。前述したようにより前のポジションで起用されるアタッカーだったが、鳥栖では左のウイングバックとして起用されている。

このコンバートが大当たりだった。持ち前の運動量はウイングバックとして大きな武器となっており、45回のスプリント数を記録することもあった。リーグ全体で3位の数字であり、走る鳥栖のスタイルとマッチしている。
そのアタッカーだったことが今の飛躍を支えている。ウイングバックといっても高い位置を取ることになればウイング同然であり、岩崎のチーム最多となる16回のドリブル突破が光ることに。気になるのはフィニッシュ精度だったが、快勝したFC東京戦では目の覚めるような素晴らしいミドルシュートを沈めている。そのゴールで勢いに乗った鳥栖は計5ゴールを決め、白星を獲得した。

このままゴールを量産することになれば岩崎はJ屈指のウイングバックになる。運動量、球際の強さ、積極的な攻撃参加はすでに身についており、精度が加われば鬼に金棒だ。日本代表のシステム上、E-1選手権での日本代表入りは難しいかもしれないが、選ばれてもおかしくない存在感を放っており、今後の活躍に期待したい。